声楽レッスン

今日は70代後半の生徒さんがいらっしゃいました。
彼女はおみ足に少し不自由があるが、車を飛ばしてやってきます。
歌への愛と情熱に目を輝かせながら。

Mさんは私のところにくる前から声楽を少し習っていたが、
九州から関東へ引越してきた後、歌の先生を探していました。
たまたま新聞の記事の一こまに私の情報があって、たずねて来たという
行動力満点の女性です。

声楽を始めたばかりの頃は1,2年イタリア歌曲をやったりトスティみたいに声に良いものをやるのが普通なのですが、私はモチベーションに火をつけてみたいと思ったので、何が彼女に向くのか、とにかく曲数を与えてみました。もともと私自身が初見(初めて楽譜をみた時にすぐに弾けたり歌えたりする)が速いので、人様にも沢山あげたくなってしまうのです。
Mさんはどうやら高音にの方が得意で、高音に輝きがあるという事がわかり、
その良さを生かせる曲をどんどんやってみてもらいました。

昨年5月頃初めて来て、その年の11月にはexsultate jubilateのallelujaまで歌えてしまうようになり、私の方が驚いてしまいました。結構な難曲です。

次の11月には神戸の方の仲間たちと演奏会をすることになっていて、
皆をあっと言わせたい、という事です。

彼女が歌っている時は、彼女の年齢を全く感じないのが、マジックのようです。だって普通にハイCもガンガン出すし、声ぶれもしないし、美しい声で歌ってくれますから。

教えるという機会を与えて頂いてから感じた事は、
目の前で歌う人は、自分の鏡のようなもので、自分の実力なのだと感じるようになりました。いや、それ以上かもしれませんけどね。私の生徒にしてはできすぎかもしれません。
彼女が、教えて~~!!と押しかけてきてくれたお陰で、自分の可能性に気づき、私の可能性も広がったことに、感謝でいっぱいです。

楽しかったーーーー!!!!と笑顔で帰っていかれる姿を見ると、嬉しいです。
音楽仲間で繋がるのは、年齢なんて関係ない、と思います♪

クラシックとか音楽とか、全く興味を持たずに生きられる人もいますし、勿論それは人それぞれですけれど、やらずにはいられない人は、オアシスみたいなもので、ないと乾燥しちゃう感じなんですよね。潤い、ですね♪